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炭を食べるサル・ザンジバルアカコロブス「ダーウィンが来た!」(NHK)

2017年4月23日放送NHK「ダーウィンが来た!」で取り上げられる

「魔法の食べもので生きるサル」
サンジバルアカコロブス

について、調べてみました。

※放送後、訂正追記しました。

ザンジバルアカコロブスってどんなサル?

ザンジバルアカコロブスは

けもフレ風にいうと
サル目オナガザル科アカコロブス属

に入るサルの仲間です。

アフリカのタンザニア沖にある、
ザンジバル島、という島だけに生息する
樹上性のサルで、

かつて、ザンジバル島がアフリカ大陸と
地続きだった頃にやってきて、
島で独自の進化をしたと考えられています。

おおきさは、
頭胴長50~60cm、尾の長さ60~80cm

ほど。

サンジバルアカコロブスについては
2006年9月に放映された
TBS系「どうぶつ奇想天外」で

毒を持つサル

として取り上げられたことがあります。

ザンジバル島では、このサルの肉を食べたイヌが
死んでしまったと伝えられている、
といいます。

番組のメインの内容が、

「本当にザンジバルアカコロブスの肉には毒があるのか」

というものではなかったので
血液検査のような検証はされませんでしたが
(野生の猿を捕まえて血液検査、というのも大変ですし、
どの機関にどう申請して費用はいくらかかるのかも、分からない
感じはしますよね・・・)

この島の樹木は

栄養価が低く、
植物性あるアルカロイドの毒性が高いものしかないため、

それらを常食しているサルの体に
毒素が溜まっている、ということもあるだろう、
という解説がされていました。

では、そんな木の葉を食べている
アカコロブス自体は死んでしまわないのでしょうか?

それが今回の「ダーウィンが来た!」で

魔法の食べもの

とされているテーマです。

ザンジバルアカコロブスは、
炭を食べて毒素を排泄しているのだそうです。

炭の断面には無数の穴が開いていて
私たちは脱臭剤などとして活用しますが、

化学物質を吸着する作用があり、

動物の胃腸で消化はされませんので、

食べて排出すれば
体内の毒素減らすことができるそうです。

「コロブス」って?キンシコウにも近いサル

ところで、

『ザンジバルアカコロブス』の

サンジバル、は生息している島の名前ですし、

アカ、はおそらく体毛の色だろう、ということは
分かりますが、

コロブス、とは何のことでしょうか。

コロブス、というのはサルの仲間の呼称の1つで、
系統的にはこういう位置づけになります。

※コロブス亜科の下の属の分け方は
違うところがあるかもしれません。すみません。

※オナガザル類の長い尻尾はバランスを取るために使われ、
木の枝に巻きつけたりはできません。

アニメ「けものフレンズ」に、セルリアンハンターとして
登場したキンシコウは、コロブス亜科シシバナザル属に
入ります。

他の樹上生活をするサルに比べて
親指が短いのが特徴で、

コロブスはギリシャ語の「kolobos」(切断された)
が語源であるとされています。

コロブス亜科は、リーフイーターと呼ばれる、
木の葉を主食とするサルで、

木の葉を消化するために、
胃が複数に分かれており、
前胃で嫌気性細菌によって、
植物に含まれる固いセルロースを分解することができます。

植物には、
多かれ少なかれ、外敵を防ぐために
毒素として働く化学物質が含まれているのですが、

他の地域に生息するサルたち、

また、森の中に住んでいるザンジバルアカコロブスは
さまざまな種類の葉を食べることができます。

森の中で暮らしている
ザンジバルアカコロブスは
70種類の木のうち、50種類の葉を食べているため、

毒素の種類が分散されるので、
健康を害することはないのだだそうです。

一方、人里で暮らすザンジバルアカコロブスが
食べることができる木の葉は

イチジク、パンノキ、グアバ、マンゴー、ザクロ

の5種類だけです。
そのため、同じ種類の毒素が体に蓄積されやすく、

炭で解毒しなければ死んでしまうこともあります。

グアバは特に葉の毒性が高く、
食べられるのはまだ毒が蓄積していない若葉のみ。

番組では、緑色になったグアバの葉を持った子どもを
お母さんが噛んで叱る場面もありました。

ブルーモンキ―との共同生活

人里近くに住むザンジバルアカコロブスの群れは、
同じ樹上性のサル、ブルーモンキーの群れと近くにいることが
よくあります。

ブルーモンキーは、
オナガザル科オナガザル亜科のサルで
グエノンと呼ばれる仲間に入ります。

ザンジバルアカコロブスが炭を食べるために地上にいるときに
野犬が近づいてくると、ブルーモンキーが警戒の声を出して
危険を知らせます。

ブルーモンキーの群れが食事をしている時には、
反対に、ザンジバルアカコロブスが危険を知らせるそうです。

ブルーモンキーがザンジバルアカコロブスの毛づくろいをしている
様子も映っていました。

ブルーモンキーは炭を食べないようですが、
彼らはリーフイーターではなく、
果実、種子、昆虫、そして木の葉とさまざまなものを食べるため、
同じ毒素が大量に体に蓄積されることがないのでしょう。

ザンジバルアカコロブスは日本の動物園にいる?

ザンジバルアカコロブスは日本の動物園にはいません。
ザンジバル島のジョザニ森林保護区の付近などで
見ることができるようです。

コロブス属のアビシニアコロブスは日本の動物園でも
比較的、よく見ることができます(上野動物園、よこはま動物園ズーラシアなど)

コロブス亜科のサル達に関しては、

フランスワルトンはよこはま動物園ズーラシア、大牟田市動物園などで、
アカアシドゥクラングールは、国内ではよこはま動物園ズーラシアのみで、、
ハヌマンラングールはときわ動物園などで、

見ることができます。

ザンジバルアカコロブスは減っている?

ザンジバルアカコロブスはてIUCNのレッドリストに
絶滅危惧種(絶滅危惧IB類、Endangered)として
記載されています。

生息数は2013年の資料で調査中、
最近見たもので2000頭ほど、というものがありましたが、
この地球上で2000頭しかいない、となるとかなり少ないです。

もともと、植物の種類が豊富でない島なのですが、
人間が森を切り開いて果樹を植えているため、

さらにザンジバルアカコロブスの食べる木の葉の種類が減り、
今、島にある木のうち、食べることができるのは5種類だといいます。

また人里に出てきて
果樹園や畑に害を与えることがあるそうですが、

保護林の入場料を地域の人たちに還元し、
共存する試みが行われているそうです。



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