混ぜて焼くだけで3層に分かれてそれぞれ異なった食感が楽しめる、と話題の魔法のケーキ。
でも3層にならない失敗が意外と多いんです。
絶対に失敗しない作り方の裏技をご紹介しますね。
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魔法のケーキってどんなケーキ?
日本で魔法のケーキ、マジックガトー、マジックケーキ、という名前で人気を呼んでいるケーキは、
フランスの料理家、クリステル・ユエ=ゴメスさんが、
Millas(ミラス)またはMillasson(ミラッソン)と呼ばれるフランス南部の伝統的な郷土菓子をアレンジして
考案したそうです。
Millasは、maisから来ていて、とうもろこし粉を使ったお菓子。
卵、牛乳、トウモロコシ粉で作るフランです。
フランは、プリンと焼き菓子の中間のようなしっとりした食感が特徴です。
【Millassonのレシピ(動画)】
このフランをアレンジして、
小麦、卵黄、牛乳の生地と、メレンゲを軽く混ぜて
低温で焼くことで、スフレ、クリーム、プリン、の三層に分かれるようにしたのが、
Le gateau magique=「魔法のケーキ」なんですね。
基本のマホウノケーキの作り方
【材料】直径15㎝の型
- 卵 2個(卵黄、卵白に分ける)
- グラニュー糖 45g
- バター 60g(湯煎で溶かしておく)
- 薄力粉 50g
- 牛乳 250cc(50℃くらいに温めておく)
- バニラエクストラクト小さじ1、またはバニラエッセンス数滴
- メレンゲ用のグラニュー糖 25g
【作り方】
※型にオーブンペーパーを敷き、オーブンを150℃に予熱しておきます。
牛乳は50℃くらいに温めておきます。
1.卵を割って、卵黄と卵白に分けます。
2.卵黄を泡だて器で溶き、分量のグラニュー糖を入れて白っぽくなるまで混ぜます。
溶かしバターを加えてさらに混ぜます。
☆ポイント・メレンゲは時間を置くと泡がつぶれてしまうので卵黄生地から先に作ります。
3.2に小麦粉を加え、ゴムベラで練らないように混ぜます。
4.3に温めた牛乳とバニラエッセンス(またはバニラエクストラクト)を入れて、全体を混ぜます。
5.別のボウルで卵白を泡立てます。ある程度泡立てたらグラニュー糖を入れてさらに泡立てて、ぴん、と角が立つくらいしっかり泡立てます。
☆ポイント・ハンドミキサーを使うと簡単にしっかりコシのあるメレンゲになります。
6.4のボウルに、3回に分けて5のメレンゲを加えてさっと混ぜます。
1回目は泡だて器ですくってぽん、と落とすように混ぜ全体をなじませます。
2回目、3回目は軽く混ぜて最後はメレンゲが上に浮かんでいてかまいません。
☆ポイント・混ぜすぎないように!
7.生地を型に流し込みます。表面はヘラでそっとならします。
☆ポイント・そこが外れないタイプの型を使いましょう。底から水が流れ込んでしまうことがあります。
8.バットにキッチンペーパーを敷いてその上に7の型を入れたら、50℃くらいのお湯をバットの高さ2センチまで注ぎ、
バットごと150℃に予熱したオーブンに入れて、30~35分焼きます。
☆・途中、生地が膨らんで上の熱源に近くなり焦げやすいので、様子を見てアルミホイルをかぶせてください。
9.焼き上がりに竹串を指して、クリームがついて来たらOKです。
失敗しないためのポイントは?
魔法のケーキをきれいな3層に焼き上げるには、
・メレンゲをしっかり泡立てる
・メレンゲを卵黄生地に混ぜすぎない
・高温になりすぎないように150℃で焼く
・小さい型を使うと焼きすぎになることが多いので、マフィン型などの小さな型に分けるのは(少なくとも最初は)避ける
です。
絶対に3層に分かれる裏技とは?
魔法のケーキの生地は、メレンゲをわざと均一に混ぜ込まないで型に流し込むことで、
比重が重たい卵黄・ミルク・バターが下に沈みやすく、軽いメレンゲは上に浮かんできて
層ができるのですが、
最初から、卵黄生地のみの生地、卵黄生地が多い生地、メレンゲが多い生地に分けて
順に型に流せば、より層に別れやすくなります。
1.一番下のプリン層:卵黄生地の1/3をまず型に流します。
2.クリーム層:卵黄生地の残りの2/3量+メレンゲ1/3量 混ざり切らない程度に混ぜる
3.スポンジ層:卵黄生地の残りの2/3量+レンゲ2/3量 さっとひと混ぜ程度
ちょっと面倒なんですが、このようにすると、
層に分かれないという失敗はほぼなくなります。
あとは、焼きすぎないこと。ちょっと短めの時間でて竹串を指してみて、トロトロのクリームがついて来たらそこで焼き上がりです。
失敗しない魔法のケーキ☆絶対に3層に分かれる作り方の裏技とは? まとめ
もともとは均一ななめらかのフラン生地だったお菓子を、
メレンゲ入れて生地の重たい成分が下に沈むようにしたら
層に分かれるんじゃ?
という発想で作ったものと思われる魔法のケーキ。
「混ぜるだけ、焼くだけ」と簡単なのがウリなのですが、
混ぜすぎない、焼きすぎない、という加減が意外と難しいです。
どうしてもうまくいかない、という方は
裏技として紹介した、最初から3種類の生地に分ける方法、試してみてくださいね。