2016年5月7日放送「世界一受けたい授業」では
東海大学名誉教授の佐々木政子先生が、紫外線対策、隠れジミ対策についてレクチャー。
佐々木政子先生には、
学んで実践! 太陽紫外線と上手につきあう方法 知って防ごう有害紫外線―太陽紫外線と上手につきあうために (ビジュアル版 新体と健康シリーズ)といった、一般向けの紫外線対策の著書があります。
隠れジミとは?
隠れジミとは、肌の奥に隠れている状態で将来は肌表面のシミになる予備軍です。
UVカメラなどで見ることができます。
隠れジミが多い、ということは将来的にはシミが増えやすい、ということになります。
太陽光線の中の紫外線は、波長の長さによってA波(UV-A)とB波(UV-B)に大別されます。
肌が黒くなる日焼けや、シミを引き起こすのは、このうちB波(UV-B)です。
日本では、5月から8月にかけて、このB波(UV-B)が増加します。
5月にはすでに真夏並みのB波がある、ということですから、
この時期から紫外線ケアを行うのが大切です。
特に、太陽高度が「50°」を超えると、
地面などから散乱する紫外線がさまざまな角度から人体に当たるようになるので、
紫外線に注意が必要な時間帯になります。
その目安は、
影が自分の身長よりも短くなる時間
です。
日焼け止めを塗ること意外にも、
・できるだけ日陰を歩く
・日傘を使う
・帽子をかぶる
・サングラスをかける
ことで、肌や目が浴びる紫外線の量をかなり減らすことできます。
シミを減らす野菜ジュースとゆで人参ジュースの効果とは?
できてしまっている隠れジミや、表面に出ているシミには
まったく手立てがないわけではありません。
実は、人参ベースのジュースにシミを減らす効果があるんです。
緑黄色野菜に多く含まれるβ-カロテンは、野菜の色素であるカロテノイドの一種です。
カロテノイドは、フィトケミカルと呼ばれる植物が自分自身をウイルスや虫から守るために作り出している化学物質で、
強い抗酸化作用を持ちます。
ですから、β-カロテンには、紫外線が作り出す活性酸素を除去し、
細胞のダメージを防ぐ効果があります。
またβ-カロテンは、人の体の中では必要に応じてビタミンAに変わります。
ビタミンAは肌のターンオーバーを促し、
メラニン色素がシミとして定着する前に排出させてくれます。
緑黄色野菜の中でも、特にβカロテンの量が多いのは人参。
しかし、食べた野菜に含まれるβ-カロテンがすべて吸収されるわけではありません。
植物には細胞壁という固い膜があり、β-カロテンもその膜の中に入っているからです。
しかし、細胞壁を粉砕した野菜ジュースは
野菜として食べるよりも1.5倍、β-カロテンの吸収率がアップします。
「カゴメ」の調査では、
200mlの野菜ジュースを毎日続けて8週間飲むと、隠れジミの減少が確認できたそうです。
また、「伊藤園」の調査で、ゆでた人参は生の人参と比べてβ-カロテンの吸収率が1.6倍になり、
ゆでた人参をベースにした野菜ジュースを朝、昼、晩の3回190gずつ飲んでもらったところ、
平均で、シミの面積が
4週間で3.88%減、8週間後で4.41%減という結果が出たそうです。
伊藤園独自のジュースの特許製法である「ナチュラルスイート製法」では
ヘタをとり皮をむいた人参をゆでて(ブランチング、というので、100℃以上のお湯でガラガラ茹でるのではなく、80℃くらいのお湯で数分間、という加熱だと思われます)からジュースにしています。
ということは、
カゴメさんには悪いですが(笑)、伊藤園の野菜ジュースを飲んだ方がいいのかも?
カゴメの実験では1日1回200ml、
伊藤園では1日190ml×3
と飲んでいる量が3倍近く違うのですが、
伊藤園くらいの量を飲んでおくと、自分でもはっきりと「改善した」と分かるのではないでしょうか?