11月30日放送「私の何がイケないの?」では、
1日1食を40年実践している元ピンクレディの未唯さん、
1日1食を20年続け、さらに肉を食べない菜食を続けている、サンプラザ中野さんが出演します。
健康には強いこだわりがある二人ですが、
遺伝子検査では意外な結果に。
番組予告で気になったのは広島大学の田原栄俊教授の、
「認知症になる危険が高い」という発言ですね。
田原栄俊教授とは?
田原教授は、
広島大学大学炎医師薬学保険学研究員の教授で、
研究テーマは
マイクロRNAによる、
がんなどの病気の超早期発見の技術開発などです。
マイクロRNAとは?
RNA(リボ核酸)は、一般に「遺伝子」と呼ばれるたんぱく質の仲介者として働きます。
その中で、
マイクロRNAとは、タンパク質をコードしていないRNA(ノンーコーディングRNA)の一種であり、
人間をはじめ、多くの生物種がもっているものですが、
マイクロ、という名の通り、塩基対の長さが。およそ22塩基でとても小さいのが特徴です。
がんやアルツハイマーなどの疾患では、マイクロRNAの機能に異常が起こり、その疾患の原因となる可能性があることが
最近の研究でわかってきました。
例えば、アルツハイマーに特有のマイクロRNAの量が多い人は、
アルツハイマー型認知症にかかる可能性が高い、ということです。
マイクロRNA検査を受けるには?
1日1食と認知症リスクとの関係は?今回、未唯さんとサンプラザ中野さんは、長年、健康のために1日1食を続けているのですが、
田中教授の研究テーマからすると、
1日1食だから、あるいは菜食だから、ということと、認知症リスクが高いマイクロRNAの存在はあまり関係ないのではないかと思います。
番組の方向としては、
1日1食が認知症リスクを上げる
というわけではなく、
1日1食にしていても、遺伝子(正確にはRNAなのですが)の状態によって認知症リスクの高い人はいる
ということだと思います。
ただし、NHKのクローズアップ現代でマイクロRNA検査が取り上げられた時には、
認知症リスクの高い患者さんには、管理栄養士が食生活指導をしていました。
認知症を予防する食生活とは?
認知症を予防する食事は、
牛肉、豚肉などの動物性飽和脂肪酸の摂取を控える
マーガリン、ショートニングなどのトランス脂肪酸の摂取を避ける。
青魚など、EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)を多く含む魚の摂取量を増やす
オメガ3系脂肪酸(αリノレン酸)は、体内でEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)に代わるので、
植物性油では、えごま油、くるみ油、亜麻仁油などを摂る。
といったことで、
肉食は控えがほうがよさそうではありますが、
一方で、完全菜食はビタミンB12が不足する可能性が高いです。
ビタミンB12は、タンパク合成と核酸合成に関係した栄養素なので、
脳神経細胞の委縮防止にも必要です。
よって、完全菜食は認知症という点から見ると、難しい点があるのもしれません。