バラエティ

梅雨に増える肌のポツポツ、マラセチア毛包炎とは?「世界一受けたい授業」

2016年6月4日放送「世界一受けたい授業」では
ニキビ治療の専門家、赤松浩彦(あかまつひろひこ)先生が、

肌のポツポツ(丘疹)を伴うトラブルについて
解説します。

予告コピーは

肌のポツポツは梅雨に増える!肌トラブルの改善法教えます!

となっていますよね。

梅雨に増える肌トラブルとは?

梅雨になり、高温多湿になると、
ニキビが悪化する、という傾向があります。

ニキビの原因菌であるアクネ菌は
高温多湿を好み、

梅雨から夏にかけて
皮脂腺の活動も活発になるためです。

ただ、

梅雨から夏にかけて肌にできるポツポツは
ニキビだけではありません。

肌には常在菌として、
260種類もの微生物がいますが、

その中にはマラセチア菌という真菌=カビも含まれます。

マラセチア菌は、
普段はいても特に問題はありません。

ですが、梅雨のような高温多湿になると、
マラセチア菌が好む生育環境になり、

さらに、えさとなる汗や皮脂も増えるので、
繁殖して皮膚に炎症を起こすことがあります。

こうして起こる炎症を
マラセチア毛包炎、または肌カビ
と呼びます。

最近、テレビなどでは「肌カビ」
という取り上げ方をすることが多いようです。


梅雨時になって肌にポツポツが増えてきたら
ニキビではなく、マラセチア毛包炎の可能性があります。

マラセチア毛包炎の症状とは?

マラセチア毛包炎の症状は、
ニキビと間違えるくらいなので、

ニキビのようなポツポツが肌にできることです。

ニキビと少し違うのは
皮脂の塊や膿のような「芯」がなく、
赤くて固い、どちらかというと小さな丘疹ができることです。

ニキビの場合は単独で大きなものができたりしますが、
マラセチア毛包炎ではそうしたことはありません。

できやすい場所は

背中の中心
胸元
アンダーバスト
ワキの近く
おでこの生え際

など、汗や皮脂が溜まりやすく
高温多湿になりやすい場所です。

マラセチア菌による他の症状

マラセチア菌には複数の種類があり
菌によっては、ニキビ様の毛包炎の症状ではなく、

癜風(でんぷう)
背中や胸などの皮膚の色が茶色くなったり白く抜けたりする

脂漏性湿疹
頭皮のフケの他、
鼻や鼻の周辺、眉間、額が赤く脂っぽくなりザラつく

といったものがあります。

アトピー性皮膚炎の治療で起きることも?

マラセチア毛包炎の症状は、
アトピー性皮膚炎の治療に用いるステロイド外用薬の
副作用による、ステロイドざ瘡との区別がつきにくい

と言われています。

またステロイド剤によって
免疫力が抑えられているために、
ステロイド外用薬を使っていることで

マラセチア毛包炎が起きることもあります。

アトピー性皮膚炎の治療を受けている人で
赤いポツポツが出てきたら
薬剤師や主治医に相談されることを
おすすめします。

マラセチア毛包炎の治療

マラセチア毛包炎をニキビを間違えていると
何が問題かというと、

ニキビのアクネ菌と
マラセチア菌とでは
効く薬が違う、ということです。

アクネ菌用の市販薬を使っていても
症状が全く改善されなかったり、
むしろ悪化したりする場合は

マラセチア毛包炎の可能性もありますので、
皮膚科を受診した方がよいでしょう。

マラセチア菌が原因である、
と診断されれば、
抗真菌薬が処方されます。

マラセチア毛包炎に効く市販薬は?

マラセチア毛包炎に効く
市販薬はないの?
と思われる方もいるかと思います。

マラセチア毛包炎には、
水虫やカンジダ用の抗真菌薬が効く、
とする情報もありますが、

却って炎症が強くなる場合もありますので、
やはり一度病院を受診されるのが望ましいです。

マラセチア毛包炎の予防法は?

マラセチア毛包炎を予防する、

あるいは

治療中の場合、薬以外に自分で対処する方法としては

直接肌に触れるものを清潔にする

汗をそのままにせず、タオルハンカチなどで押さえるようにふき取る

皮脂の分泌を過剰にしないため、糖質・脂質の摂取を控える

といったことがあげられます。

特に、「毎日肌に触れるもの」としては
枕カバーやタオルのほか、

メイクに使うスポンジやブラシに注意してください。



関連コンテンツ


スポンサードリンク