2月6日放送「世界一受けたい授業」で取り上げられる、
村上春樹が翻訳した絵本「おおきな木」の結末とは?
絵本についての授業を行うのは
大阪女学院大学 学長 国際・英語学部教授の加藤映子先生です。
日テレナビメールの予告によれば、
ミッフィーと絵本を学ぼう!世界で1000万部!小説家・村上春樹が和訳した絵本の賛否両論な結末とは?
となっています。
「おおきな木
」は、シェル・シルヴァスタイン の作。
日本には、1976年にほんだ きんいちろう氏の訳で出版されましたが、
こちらは絶版となっています。
おおきな木のストーリー(ネタバレです)
絵本ですから複雑な筋はありません。
登場するのは、リンゴの木と男の子です。
木は、男の子にりんごの実を与え、幹に上らせ、枝にぶら下がらせて遊ばせますが、
大きくなった男の子は去ってしまいます。
ある日戻ってきた男の子は大人になっていました。
そして、もう木に登って遊ばない、家が欲しい、と言います。
木は男の子に枝を切って家を建てるように、と言います。
それからまた長い時間がたち、疲れた中年男になった男の子が戻ってきて、
遠くに行くための船がほしい、と言います。
木は、幹を切り倒して船を作るようにと言います。
男の子は幹を切り倒して行ってしまいます。
さらにまた長い時間がたち、年老いた男の子が戻ってきます。
木は、もうなにもあげられるものはない、とため息をつきますが、
「ただ座って休みたい」という男の子に「それなら古ぼけた切り株はいちばんだ。私に座りなさい」と言います。
すべてを与えて、ありがとうの一言も返ってこなくても、
「きは それで うれしかった」というくりかえしで、
賛否両論だという結末もそうなのですが、
一か所だけ、
男の子が幹をもっていってしまった時に
「だけど それは ほんとかな」
という一文が入ります。
原文では
英語の原題は”The Giving Tree “、木は”She”となtっています。
ほんとかな、の箇所は
“But not really”
直訳すると、ほんとうはそうではなかった、となりますよね。
日本語訳の「ほんとうかな」では、
読む人によって「ほんとうはうれしかったわけがない」とも「他人からどう見えてもうれしかったのだ」とも取れますね。
「おおきな木」読み聞かせ動画