2016年5月1日放送「この差ってなんですか?」で紹介された、
おいしいアイスティーの入れ方をまとめました。
紅茶のプロが教えるおいしいアイスティーの入れ方
教えてくれたのは、リプトンシニアティーインストラクターの井原知子さんでした。
本格的なおいしい紅茶を入れるには、リーフで、というイメージがありますが、
入れ方に気を配れば、ティーバッグで十分とのこと。
ポイントは
- 汲みたての水道水を使う。
- 普通に紅茶を入れるときの半分の量のお湯で濃い紅茶を入れる。
- 耐熱容器にティーバッグを入れお湯を注いだら1分間蒸らす。
- グラスにぎっしりと氷を入れておき、濃く出した紅茶を注いで急冷すること。
でした。
ミネラルウォーターはマグネシウムなどミネラル分が多く、紅茶の色がきれいに出ないことと、
空気がほとんど含まれていないので、茶葉にお湯を注いだ時のジャンピングが起きにくいので、
日本の水道水でよい、とのこと。
また急冷するのは、ゆっくり冷めると紅茶に含まれるタンニンとカフェインが結合して濁ってしまうためです。
紅茶に合うのは結局、硬水・軟水どっちなの?
紅茶に合う水の条件は、
ミネラル類を適度(20~100程度)含むことと、空気を多く含むこと
なんですが、
実は、軟水である「東京の水道水」は紅茶を入れるのにかなり適した水なんです。
(水道水の硬度は日本国内でも地域によって違いますが、沖縄県以外はだいたい、東京と同じように考えてよいようです。)
ペットボトルやガラスボトルにつめて販売されているミネラルウォーターは空気はほとんど含んでいないという点で、
軟水でも硬水でも紅茶を入れるのには向いていません。
空気をたっぷり含んだ汲み立ての水を、
100℃に沸騰させたお湯で入れるのがベストと言われています。
ところで、紅茶の本場、イギリス・ロンドンの水道水は硬水です。
(同じイギリスでも、湖水地方などは違うそうです)
東京の水道水とロンドンの水道水、どれくらい硬度が違うか、というと
東京は50~60なのに対して、ロンドンは200以上。
ちなみに、ミネラルウォーターのエビアンは300です。
硬度の点だけでいうとロンドンの水道水は紅茶を入れるのには適していないことになります。
でも、イギリス人はもちろん、
ロンドンに滞在したことがある日本人の多くが「ロンドンで飲む紅茶はおいしい」と言います。
その理由は、
1.ロンドンで販売されている紅茶はロンドンの水に合うようにブレンドされているため、
(そのため、日本に持ち帰って日本の水道水で入れると物足りない味になることがあります。)
2.硬水で入れた紅茶は渋みを感じさせるタンニンの抽出が抑えられ、味と香りが弱くなりますが、
水色が濃くなり味にコクがあります。
表面に被膜が張りますが、これはミルクを入れると消えてしまいますので気になりません。
ロンドンの硬水で入れた紅茶は、脂肪分多めのイギリスの牛乳を入れてミルクティーにして飲むとおいしく感じる、
ということのようです。
日本の水道水で入れると、紅茶本来の味と香りがストレートに出てきて、
済んだ綺麗な水色の紅茶になりますので、ストレートで飲むアイスティーにはこちらが向いているといえますね。