あなたは殺してない!日本最大スクープ
冤罪で失われた14年…証拠は捏造された？
出所後に衝撃訪問者！驚愕の真実
という内容で、
日本最大のえん罪事件が取り上げられるそうです。
このえん罪事件とは？
弘前医科大学教授夫人殺人事件とは？
この事件は、
1949年に起きた、
弘前大学教授夫人殺人事件です。
事件のあらましと犯人逮捕
1949年（昭和24年）8月6日の深夜、
弘前医科大学の松永藤雄教授の妻が、
青森県弘前市在府町の寄宿先で、
刺殺されました。
弘前市警察署は近隣に住む、
無職の、那須隆を逮捕しました。
那須は一貫して無実を主張しましたが、
アリバイがなく、
事件の目撃者からも犯人であるという証言があり、
精神鑑定では、変態性欲者である、と判定されました。
この際、市警は
勾留延長や別件逮捕などを利用し、かなり厳しく、というか、
乱暴な追求をしたようです。
さらに、那須の靴とシャツに対する血痕鑑定で
血液の付着がある、という結果が出たこともあり、
1949年10月に那須は青森地裁弘前支部へ起訴されました。
一審で、
東大の古畑種基教授（法医学教室）が、
那須の靴とシャツに付いている血液は
被害者のものと完全に一致する、としたのですが、
なぜか、一審の判決は殺人については無罪で
裁判長がその理由を一切説明しない、というものになります。
その後、控訴審では
懲役15年の有罪判決が出て、
那須は10年間服役後、出所します。
真犯人の訪問
22年後、1971年になってから
大手新聞社のある記者の元に、
弘前医科大学教授夫人殺人事件の
ある情報を知っているという男がやってきました。
その男は、
事件当時は弘前在住で那須の知人であり、
真犯人は自分である、と言ったのです。
再審が行われ、
21977年（昭和52年）、
仙台高裁は物証の捏造を強く示唆した上で、
那須に対する殺人罪を撤回したたため、
この事件は冤（えん）罪ということになりました。
しかし国家賠償請求は認められなかったのです。
那須の家は、
あの「那須与一」の子孫であり、
家は旧家だったのですが、
度重なる裁判の費用のために
家宝を売らなければなりませんでした。
そんな名家の生まれであった
那須隆が無職だったのは、
戦時中はの満州開拓団指導員や青森県通信警察官だったところ、
戦後、通信警察官が廃止された、
など、
戦中戦後の社会情勢の大きな変化が影響していたようです。
2004年、栃木県大田原市に道の駅「那須与一の郷」ができると
那須は、売られずに残っていた家宝を寄与し、
オープン後は名誉館長に就任しています。
そして2008年に80歳で亡くなりました。
