2016年6月24日放送「爆報!THEフライデー」
名前の出せない芸能界事件簿の第10弾
で、アメリカに進出した美人ハーフ歌手が殺害された上で
トランクに詰められていた、という衝撃的な事件を
取り上げました。
歌手の杏真理子さんとは?
殺害されたのは、番組中では「名前の出せない」ということで
歌手Aとなっていましたが、歌手の杏真理子さん(当時25才)。
杏真理子さんは、青森県三沢市出身で、
本名、佐藤真理子、1949年1月15日生まれ。
父がアメリカ人、母日本人の
日米ハーフ(三沢には米軍基地があるため、と言われています)。
青森県三沢市立理美容高等学校中退後、
札幌のクラブで歌っていましたが、
そこでスカウトされ、1971年日本コロムビアから
「さだめのように川は流れる」(作詞:阿久悠)で
デビューしました。
ここから後の話は、
今まで杏真理子さんについて書かれていた
wikiやさまざまなブログでの情報と、
「爆報!THEフライデー」の放送内容が
ある部分では微妙に、ある部分は大きく違っています。
まず、番組では、
杏真理子さんは、日本での人気や成功を捨てて
渡米した、としていますが、
デビュー曲の「さだめのように川は流れる」は
小柳ルミ子さんの「私の城下町」のヒットに埋もれ、
売り上げは2万8千枚にとどまりました。
阿久悠さん自身がこの曲を「売れなかったがなぜか愛しい曲」
としています。
番組ではいろいろなオーディションでは
いつも杏真理子さんが1位で、
小柳ルミ子さんは2位に甘んじていた、
と説明。
そういう意味で実力はあったのでしょう。
渡米した杏真理子さんは、
小さなクラブで歌っていましたが、
日系青年の恋人(X)もできて、
幸せだった、というのが番組の解説。
しかし、1974年4月、杏真理子さんは、
サンフランシスコ市内のアパートで、
25カ所を刺され、トランクに詰められた遺体で発見される、
という悲惨な亡くなり方をしました。
当時、捜査線上には
杏真理子さんの日系人の恋人Xと、
知人に紹介されたイケメンのZの2人が浮かんでいました。
これまでのネット上の情報では
犯人は、
ミギタ・タネヨシ
という日系人の男で、杏真理子さんとは同じ三沢市出身の
の元カレであり、
借金の返済を求めた杏真理子さんを殺害した、
とされてきました。
しかし、「爆報!THEフライデー」では
恋人は日系人の大学生で、
真理子さんが知人に紹介されたイケメンZと浮気している
と疑っていました。
そのイケメンZと真理子さんは
実際に密会を重ねており、
警察はZが、痴情のもつれで真理子さんを殺した、
とも考えていました。
事件の内容がショッキングだったため、
日本でもこの事件の報道はかなり加熱しており
「恋人の日系人が犯人か」などと報じられていました。
死亡した真理子さんが握りしめていた
あるものが、ダイイングメッセージとなり
犯人が解明されることになります。
杏真理子さんが握りしめていたダイイングメッセージとは?
真理子さんが手に握っていたのは、
恋人Xと自分の名前が書かれた航空券でした。
警察はXを問い詰めますが、
彼はそんなもののことは知らない、と言います。
そこで、航空会社で調べたところ、その航空券は偽物で、
偽物を発行して不正に金を得ていた社員がおり、
その人物はクビにされた、ということが分かりました。
クビになった人物とはイケメンZでした。
警察はZを緊急逮捕しました。
真理子さんは、亡くなる直前に恋人と結婚することを決めていました。
それにはアメリカ永住権を取得する必要があったので、
手続きのために日本に帰国しようと考え、
真理子さんは、恋の航空券も購入し、
結婚をサプライズで伝えよう、と考えていました。
そんな真理子さんにZは自分が航空券を用意するともちかけ、
密会していたのは、サプライズのためでした。
しかし航空券が無効だということがバレて
真理子さんはZを問いつめ、Zは真理子さんを殺害したのです。
Zの犯行理由の「闇」とは?
Zは幼いころから二本野任侠映画が好きで、
日本びいきだったそうです。
しかし、親の仕事の都合で日本に住んだときに、
外国人に対するいじめにあい、
日本への愛情が憎しみに変わっていました。
真理子さんに問い詰められたZは任侠映画をまねて
真理子さんを殺した、と供述しました。
どっちがほんとうなの?
これまで杏真理子さん殺害事件の真相、
とされてきた、
元恋人ミギタ・タネヨシによる
借金トラブルが原因の殺人
という話と、
偽航空券偽造詐欺師Zによる、
逆恨み込みの殺人、
とではかなり内容が違っていますよね。
恋人とは、浮気を疑われてケンカしていたのに、
サプライズで結婚&日本に行くための航空券
というのはなんだか不自然な気もします。
しかし、番組では
杏真理子さんが亡くなる前にお母さんにだした
青森便の手紙も紹介されました。
その手紙には、
「大好きな人を連れて行く」
と書かれていました。
と、なると、真理子さんが恋人と結婚する意志があったことは
本当だと思われ・・・
番組司会の田原俊彦さんは
「(杏真理子さんのことは)記憶にはないですが、
悪い人に出会ってしまったのが不運だった」
とコメント。
日本で成功していた、というのは
やはりちょっと違ったのではないかな、と思います。