2016年1月25日発売の「週刊ビッグコミックスピリッツ」に読み切りで掲載された、『東京ラブストーリー After25years』のあらすじをまとめました。『東京ラブストーリー』は、織田裕二・鈴木保奈美主演の人気トレンディドラマ原作ですが、その25年後、主人公たちはアラフィフになっています。
「東京ラブストーリー After25years」は、
2016年1月25日スピリッツ誌の掲載後、2016年10月~女性セブン誌にて全7回が連載され、この、8回分のストーリーをまとめて、単行本も発売されています。
女性セブン誌掲載分の第1回はこちら
カンチの娘の結婚相手とは?
妻のさとみとは離れて単身赴任中の永尾完治(カンチ)。
一人暮らしをしている20才の娘から
「結婚したい相手がいる」と電話がかかってきます。
相手は居酒屋のバイトで知り合った男だと聞いて、
カンチは、そんなフリーターの男となんて、と反対しますが、
その青年の名を聞いてさらにショックを受けます。
赤名アフリカ。
25年前に、「妊娠したけれどあなたの子供じゃないから分かれてあげる」といって
去った、赤名リカの息子だったのです。
息子の名をアフリカにした、ということだけは知っていたカンチですが、
その後、リカがどうしているかは全く知りませんでした。
とにかく、母親には話すな、と娘に言って電話を切ると、
里美にどう話すか、悩むカンチ。
後日、娘と一緒にあいさつに来た赤名アフリカは、
うつや認知症の研究をしていて来年は研究所に入る予定なのだ、と言います。
教授からどこにもいかず、来年まで待ってくれ、と言われるほど、
信頼されている若手研究者らしい。
バイトはそれまでのつなぎだったんですね。
そして、「言わなければならないことがある」とアフリカは、
自分には父親がいない、シングルマザーの母が女で一つで育ててくれた、
と話します。
「僕は母を尊敬しています」
というアフリカの言葉に、あのリカが尊敬される母親に?と意外に思うカンチ。
25年後のリカは・・・?
カンチは里美が住む東京の家に戻りますが、
娘とアフリカのことを切り出すことはできません。
里美は「もう新婚ってわけでもないんだし、そんなにしょっちゅう帰ってこなくてもいいのよ」などと言っていますが・・・
カンチの携帯に、リカからの着信が。
リカは現在、千葉に住んでおり
そこに「長靴を持ってくるように」とカンチを誘います。
カンチがリカに会いに行くと、そこは借り入れを待つ田んぼで、
リカは農場のオーナーとして、
「稲刈り合コン」を主催していました。
すっかりたくましい感じになっているリカにカンチは驚きます。
リカは息子が学校でいじめにあって悩んでいるとき、
息子を連れて、気晴らしに海水浴に来たときに、
住み込みの働き手を募集している農場を見つけそのまま頼み込んで、
居座ったのだ、と話します。
農場の夫妻には子供がなく、二人が亡くなった後、リカがこの農場を引き継いだのだと。
稲刈り合コンをやっている理由を聞かれると、リカは、
草食男子とか、男が要らない女の子とかいうけれど、
うつになったオスネズミに、電気刺激でメスとの楽しい記憶を思い出させると
うつが治る、という記事を読んで、
ネズミでもそうなら、人間だって男女が一緒にいたほうがいいに決まっていると思った。
だからおせっかいしているの、と答えます。
カンチの方の話は「それはまた今度」と言い聞こうとしなかったリカですが、
最後に、
娘さんとアフリカのことよろしくお願いします。
とカンチに頭を下げるのでした。
リカの後悔・・・?
リカには話しませんでしたが、カンチは40才で会社員としての人生に疑問を持ち、
「やりたくないことを無理に続ける必要はない」という里美の後押しで退社。
里美がリサイクルショップを初めて生計を助け、
カンチは4年間主夫をしながら仕事を探し、今は故郷の学校の教頭をしているのでした。
いずれは里美を呼び寄せて永住するつもりだから、
やはりリカとはあまり会えない。僕らはそういう「めぐりあわせ」なんだ、と思うカンチ。
友達から「付き合ってたった二ヶ月でプロポーズなんてあやしい」と言われた、というカンチの娘に、
アフリカは、「5歳になるまで、毎晩、母から『本当に好きな人ができたら絶対にはなすな』と言われ続けたから、
君と付き合って、もう絶対に話しちゃいけないと思ったんだ」と言います。
リカの人生のたった一つの心残りは、
本当に好きだった人を手放したことだった、
というラスト。
ちょっと切なさはあるものの、それもこれもあって、
みんないい人生を歩んできたんじゃないかな、という読みきりで、これはこれで完結していると思ったのですが、この後女性セブン誌で、7回の連載が続きます。
女性セブン誌掲載分の第1回はこちら